遥か昔そんなに遠く無い銀河系で、原始の地球に巨大な隕石が落ちた。
その衝撃で地球の表面は剥がれ、その破片はやがて地球の周囲を回り始めた。人々はそれを「月」と呼んだ。
その「月」に隠れて、もう一つの破片が、ほぼ月と等しい周期で地球の周囲を回り始めた。
333年に一度、地球からその姿を見ることができる星、WINWIN星だった。
太陽からのエネルギーと、太陽を反射する月からのエネルギーを常に受け続けるWINWIN星には、
ほどなくして生命が生まれた。
地球の生命よりも数倍早く進化した彼ら「WINWIN星人」は、銀河系で最もハッピーな一族だった……